2017年12月9日土曜日

12月の出張

12月早々、毎年恒例の系統研で赤平市へ出張してきました。昨年同様、大雪の中での開催でみんな四苦八苦して会場へ辿り着いたようです。


発表会場は温泉施設の畳部屋を借り、懇親会&宿泊はコテージをいくつか借りて開かれました。こういったところにガヤガヤ集まって呑むのも楽しいものですね。いつもの人、新しい人、久々の人、色々な人と話ができてよかったです。

その翌週は会合に出るため、2泊3日で東京出張でした。


                 同じ日本でも赤平と随分雰囲気が違います。

帰りの飛行機は雪のせい(?)で30分出発が遅れ、千歳も滑走路が1本閉鎖されたとかでなかなか着陸させてもらえず、空港の上をグルグルと回っていました。その間、機内WiFiの漫画(ナルト1巻&2巻)にドップリとはまってしまい、もうちょっとグルグルと回っていて欲しかったです。古本屋に続き買いに行こうかな。。。

2017年11月21日火曜日

学会での使用言語

今月、International Symposium on the Discovery of Formosa Landlocked Salmon's 100th Anniversaryに参加するため、5泊6日で初めて台湾を訪れました。台湾に生息するサラマオマス発見100周年を記念したシンポジウムです。





桃園空港から台北市内への鉄道の切符がプラスチックのコインというのが衝撃!
乗るときはこれをICカードの読み取り機にかざし、降りるときは自販機に100円玉を入れる感じで、自動改札機にチャリ~ンとやる





主要な参加者は30人程度とこじんまりとしたシンポで、一番多いのは日本人、ついで台湾人、英語のネイティブ話者は3名(?)と、これまで参加してきた国際シンポや学会とはがらりと違った雰囲気でした。使用言語は英語としつつも苦しくなると日本語、中国語(台湾語?)の使用が許されるので、気楽に参加できました。ただ、これはオーガナイザーがご自身の母国語である中国語に加え、日本語と英語に堪能だったことによるところが大きいのでしょう。サラマオマス生息地である雪覇国家公園へ向かう観光バスの中でも巧みに言語を使い分けてガイドしてくださいました。

で、一番の驚きは地元高校生がシンポに参加して、英語で質問をしていたこと。最近は、日本の学会でも高校生発表のセクションを設けているので、高校生の参加自体は珍しくないのかもしれませんが、英語の講演を聴講したうえに質問までした生徒がいました。そもそも、研究発表会の質疑応答の場で発言すること自体、慣れるまで勇気のいることですが、それを高校生が英語で???畏れ入ったと同時に英語教育に対する取り組み方が根本的に違うんだろうなあ、と思いました。

シンポジウムのハイライトともいうべきサラマオマス生息河川へのエクスカーション。こちらは天気も悪く、わかってはいたことですが、許可もなかったので魚に触れることは許されず、川岸から眺めるだけ。なんだかお預けをくらったワンコみたいな気分でした。


サラマオマスは手厚く保護されているのですが、観光資源でもあるようです。分類学的には論争の真っただ中の様ですが、見た目はヤマメで、漢字表記が「櫻花鉤吻鮭」というのも納得です。
 
 
いくらなんでもこんな落ち方する奴いないと思う。。。。
 
 
帰りの飛行機はサンリオジェットでした。外装、内装、はたまた航空券までサンリオでポケモンジェットより乗るのに抵抗がありました。。。

2017年10月29日日曜日

捻挫

秋の定期調査中の一昨日、右足首を捻挫しました。新しいウェーダーがどうもしっくりこない、歩きにくいなあ、と思っていたんですが、調査の終盤に石で足を滑らせ、派手にグキッ!と。。。

もともと捻挫癖があり、軽く足をひねることはよくあるのですが、今回はやばいかな??と思いました。次の週の調査、そのまた次の台湾行きはダメかもしれない、ということまで頭をよぎりました。しばし悶絶、痛みが引くまで川の水で足を冷却しながら魚体計測。落ち着くと幸い歩ける程度だったので、残りをぱーっと済ませて、研究所横のでっかいサツドラで湿布とテーピングを購入。


この「くっつくテーピング」がなかなか秀逸。捻挫の時は包帯と紙テープで固定したつもりが、すぐにテープがはがれて包帯をぐちゃぐちゃにしてしまうのですが、抜群の粘着力で寝ていてもはがれないし、しかも繰り返し使える!

応急処置がよかったのか、もともとそれほどたいしたことなかったのか(ネット検索によると今回の程度は軽症らしい)、内出血の跡は痛々しいもののも歩けるようになりました。

ケガには気をつけましょう。

2017年9月18日月曜日

セッションの企画


今年度の魚類学会、地元、というには少し遠いけど北海道函館市での開催だし、普段自分が北海道で研究しているブラウントラウトのセッションを企画してみました。とはいえ、今ブラウントラウトで問題となっているのは本州での分布域拡大ですので、本州の知人にも呼びかけ“国内の”ブラウントラウト問題を考えるという風にアレンジしました。呼びかけに応じてくれた皆さんに感謝です。

いざ、プログラムを見てみると、「ブラウントラウト、ブラウントラウト、ブラウントラウト・・・・」と6題続き、なんとも異様な感じ(笑)。これだけで抜群のアピールですね!けっしてメジャーとはいえない本種のセッションにどれだけ人が来てくれるか不安もあったのですが、それなりの人の入りで一安心しました。

台風が直撃しそうだったので、帰る日を一日早めたので、会場で感想を直接聞く機会がほとんどなかったのが残念でしたが、また何かアイデアが浮かべば企画してみてもいいな、と思いました。

魚類学会は懇親会がゴージャス!マグロの大盤振る舞い、自分が知っているだけでもこれで3回目です。


2017年8月16日水曜日

論文紹介

Hasegawa, K., Ohta, T. & Takahashi, S. online first .
Are hatchery chum salmon fry a native invader? Direct and indirect effects of stocking salmon fry on stream organisms. Hydrobiologia.
 
最新作がHydrobiologia誌のearly viewで公開されました。サケの河川生態系への影響といえば、皆さんまずホッチャレを思い浮かべるでしょうけれど、稚魚もあれだけ大量に放されるんだから、きっと何か影響があるはずだ!と思って始めた調査です。
 
たしかに、データをこねくりまわしてみると、色々と影響が見て取れました。何十種類もの水生昆虫の学名を扱うのにはうんざりとしましたが・・・(苦笑)。
 
ぜひ、ご笑覧ください。

2017年7月31日月曜日

忙しかった7月

何だか今月はバタバタしました。会議、会議、会議、調査、調査、ちょっと間をおいて実験撤収&後片付け、でまた会議、会議。

遠方からお越し頂いている方も多いので、「自分だけがたいへんな思いをしている」なんてことは言いませんが、それでも疲れるものは疲れる。

今週末は、お気に入りの隠れ家的キャンプ場でのんびりするのが今から楽しみです。

2017年6月28日水曜日

アイヌ語の語源


道内の地名にはアイヌ語語源のものにむりやり漢字をあてはめたものが多くあります。そして、床丹、幌内、紋別みたいに同じ字で同じ読みのものがあれば、小糸魚川、恋問川みたいに違う字で同じ読みというのもあります。

河川名を示す看板の下には「川の名の由来」が書かれていて、たいていアイヌ語語源の説明があり、面白くてよく見るのですが、恵庭市の漁川はイチャニがなまったものだということを最近知りました。イチャニはサケの産卵場が多い場所、みたいな意味であることは、当所にも伊茶仁事業所というのがあるし、なんとなく知っていたような気がする(?)のですが、漁川も同じような意味だったんですね。たしかに、シーズンになるとサケの親をよくみかけます。

2017年5月25日木曜日

真似をしてはいけない

今月半ば、実験用の魚をバケツに入れて峠を越えました。器の水をこぼさないように峠を走る。。。。学生時代、悪友共と面白がって見ていた漫画を思い出しました。ただし、今回運転していたのはFRでもパンダトレノではなくシルバーのキャラバンです。水をこぼさないようにそーっと走ってなんとか無事に魚を運べました。

虎党として昨日の鳥谷選手、鼻骨骨折の死球はたいへんショッキング。こういうアクシデントのとき、フィールドワーカーは「やめる勇気」を求められるものですが、彼はフェースガードをして今日も代打で試合に出てきました。

どちらも常人は真似をしてはいけない、というか真似はできないことですね。。。

2017年4月12日水曜日

論文の紹介

Hasegawa, K. online first. Displacement of native white-spotted charr by nonnative brown trout after resolution of habitat fragmentation by a migration barrier. Journal of  Fish Biology

堰堤に穴が開いて、そこから上流側にブラウンが侵入。残されていたアメマスを駆逐してしまった、という報告です。皮肉ながらたいへんキレイな結果が示されてしまいました。これも重要な事実なのですが、堰堤による外来種侵入阻止というのはなんとも危うい、ということを指摘できたのは大きいと思っています。本州の渓流では、堰堤よって放流魚の侵入から天然魚が守られているところもありますが、それも同様です。堰堤上流側の魚たちを守りたい場合は、堰堤が壊れてしまわないうちに、別の手をうった方がよいのではないでしょうか?

2017年3月18日土曜日

日光

生態学会に参加するための東京出張に合わせて、久しぶりに日光へ行ってきました。目的はセミナー聴講だったんですが、空いた時間に、というか、無理矢理空き時間を作って、以前暮らしていた今市地区(という言い方はあまりしないようですが)を訪れました。


現日光市は、あちこち合併したせいで、栃木県の左上1/4は全部日光市です。今市も以前は今市市だったそうな。

2013年に来た時は、ほとんど街並みは変わっていなかったのですが、今回は街のど真ん中に道の駅ができていたりして、けっこうビックリでした。街一番のスーパーも取り壊すとかで、どんどん変貌を遂げていきそうですね。とはいえ、変わらない人たちもいて、行きつけだったお店の夫妻は温かく迎えてくれました。突然の訪問をとても喜んでくれて、帰りにはお土産まで持たせてくれました。

今回は弾丸ツアーでしたが、今度またゆっくりと訪れたいものです。

2017年2月14日火曜日

整理整頓

プリントアウトした論文がたまってきたり、学会の講演要旨集や新しい本を買っていると、自分のブースが段々手狭になってきました。

ただ、これは明らかに自分が片づけを怠ってきたせい。。。たいした荷物もないくせに、あれやこれやをテキトーに置いていました。

そんなことで一念発起。

この前の週末に片づけを実行。本棚がガラッと空きました。これでまた、しばらく心置きなくガラクタをため込めます(苦笑)。

2017年1月26日木曜日

知らなかった。。。

テンポラル(temporal)という英単語について。自分のなかでは「経時的」というイメージが強いんですが、「一時的」という意味があることは知っていました。

テンポラリーだとtemporallyが時間的、temporaryが一時的。恥ずかしながら知りませんでした。これまで、誤解したり、自分が誤解を招いたこともきっとあったと思う。。。