2020年4月18日土曜日

論文紹介

国内のブラウントラウトのDNA分析に関する論文がオープンアクセスで公開されました。フランス、セルビア、スロベニア、日本の4カ国共同研究!

Berrebi, P., Marić, S., Snoj, A. & Hasegawa, K. 2020.
Brown trout in Japan-Introduction history, distribution and genetic structure. Knowledge and Management of Aquatic Ecosystems. 421: 18.
 
 
この研究が始まったきっかけはHasegawa et al. 2017. Journal of Fish Biologyの論文が公開されてすぐに主著者のPatrickさんが日本のブラウンの遺伝サンプルを送ってくれないか?とメールをくれたことでした。こうやって自分の論文を見て、連絡を頂けるというのは研究者冥利に尽きることですし、すぐにOKと返信をしました。
 
でも、そこからが大変。もともと遺伝分析は扱わないので細かいことはよく分かっていないうえに、英語でのメールのやりとりですから、意思疎通がうまくできずにもどかしい気持ちになったこともありました。
 
ただ、Patrickさんは誠実に仕事を進めてくれましたし、いつしかよいメル友になっていました。日本の台風被害がフランスでも報道されたときは、「大丈夫かい?」とメールをくれましたし、サッカーW杯でフランスが決勝に進んだときは「おめでとう!次も勝つといいね」と送ると「日本もベルギーから2点も取ったんだからすごいじゃないか!負けたけど」と返ってきました(笑)。で、結局フランスは優勝したんだっけ??
 
共著者の皆さんの誰とも一度もお目にかかっていないことだけが心残りです。いまのコロナ騒動が収まればPatirckさんの住む南仏を訪問してみたいものです。