2016年12月28日水曜日

師走

今月は何だか文字通り、走り回った気がします(自分は“師”というわけでもないのですが)。

10日と11日は年末の恒例、魚類系統研で久しぶりに苫小牧研究林を訪れました。

 
今年の12月は異例のドカ雪なのですが、この頃から大雪騒ぎが始まったように思います。冬の苫小牧はスカッと晴れる日が多くて気持ちいいですね。ただし、とっても寒いということを帰り際に車の窓の内側が凍っているのを見て思い出しました。
 
 
Hasegawa & Maekawa (2006) Journal of Fish Biologyで使った回転水槽も残っていました。
思い出の一品ですね。
 
 
それから、2日のインターバルを挟んで、宮古へ河川調査に行ってきました。
まだ、サケが産卵していました。
 
 
宮古ラーメンなるものがあると聞き、食べに行ってみました。
こういうあっさりとしたラーメン、自分の好みにどストライクです。おいしい。
 

ウグイが刺身用で売られていました。1パック150円程度で安い。ちょっと試してみたかったんですが、調理のしようがなかったので断念。道内ではどちらかというと嫌われ者ですが、川で釣ったやつをヌタにしたら(してもらったら)、おいしかったし、きっと何か食べ方があるのでしょう。


 
 
いわて花巻空港もこれで3度目です。帰りは強風で飛行機が止まりそうになり焦りました。
 
 
いや、今あなたのふるさとから帰って来たとこなんですけど。。。
 


 

と、ブログを書いていて思ったのですが、走り回ったのは今月のうち、ほんの1週間ほどでした。それほど濃密な1週間だった、ということでしょう。

では、よいお年を。

2016年11月21日月曜日

論文の紹介

ブラウントラウトに関する論文が少し前にweb上で公開されました。

Hasegawa, K., Mori, T. & Yamazaki, C. online first.
Density-dependent effects of non-native brown trout Salmo trutta on the species-area relationship in stream fish assemblages. Journal of Fish Biology.

外来種ブラウントラウトの影響について、単一の在来種に対してだけではなく、魚類相全体に対して考えてみました。予備解析的にチョロチョロっとグラフを描いてみて、「おぉ、これはおもしろい!」と思ってから何年経ったでしょうか。。。論文化されるまでずいぶんと時間がかかってしまいましたが、それだけ思い入れが強い一本となりました。

この一本は、一連のブラウントラウト研究の一つの大きな区切りとなったわけですが(終わりじゃないよ)、この論文を読んだある研究者からメールをもらい、新たな展開がありそうです。はてさて、どうなることやら。
 

2016年10月18日火曜日

風邪っぴき

今月上旬は、念願だったロシアはアムール川のサケ視察に行ってきました。


ハバロフスク空港着陸前、複雑に曲がりくねったり、枝分かれした川の様子を見ることができました。話には聞いていたけど、これはすごい。。。。


でっかい川をボートで2時間近く移動して山小屋へ行ったり、何もかも未体験なことばかりで刺激的な毎日でした。

サケの視察が目的だったとはいえ、やっぱり見慣れぬ魚種が見れると楽しい!
 
Phoenix属の魚。
 
 背びれが特徴的なグレーリング。


レノック。第一印象はブラウントラウト??それくらい見た目は似ている(と思う)。
 
小ぶりだけどアムールイトウ。日本のイトウと比べると黒い点々が少なく、鰭が赤っぽい。

たいへん楽しい旅だったんですが、はしゃぎ過ぎたせいか、風邪をお土産に頂いてきたようで先週一週間不調でした。ようやく快復。。。

2016年9月25日日曜日

魚類学会@岐阜市

魚類学会で岐阜市に来ています。今回は、別の予定が発表申し込み締め切り日までに決まらなかったので自分が第一著者の発表は無しです。第二著者としてのポスター発表のみでした。


岐阜県には富山空港経由で北の方に調査で何度か来たことがあったのですが、岐阜市には初めてきました。日本有数の清流、長良川が街の中心を流れ、ご当地ICカードの名称は「ayuca(
“鮎”か?)」。路線バスの番号の頭には、川にかかる橋の名前をアルファベット表記したときの頭文字が冠せられ、岐阜市民と長良川の深いつながりをいたるところで感じました。

といった感じで、岐阜市っていうのは典型的な地方の中核都市なんだろうなあ、と思っていたらJRはラッシュ時には5分間隔で電車があるみたいだし、「新快速」まであるし(関西圏の新快速は北海道の特急よりもよっぽど乗り心地がいいと思う)、実は大都市圏の雰囲気を持った街だったんですね。

なんか独特の雰囲気をした街だなあ、と思いました。

2016年8月31日水曜日

ジンベエザメのくしゃみ

最近、公用車で長距離移動することが多いのですが、車中ではラジオをよく聴いています。だいたいたわいもないことばかりなのですが、先日、“子供科学相談室”みたいな番組で紹介された3歳の女の子の質問がよかったです。

「ジンベエザメはくしゃみをするのですか?」

相談室の先生のお答えは、鼻毛にごみが引っかかるとそれを鼻から追い出そうとくしゃみが出る、ジンベエザメにも鼻はあるけど、鼻毛がないからくしゃみはしませんよ、とのこと。

では、ジンベエザメは鼻に異物が入ったら、それをどうやって取り除くのでしょう??

魚のことはそれなりに知っているつもりですが、自分にはよく分かりません。

2016年7月25日月曜日

医師の意見

年に一回の健康診断の結果を受け取りました。

今年は、昨年よりも激しくフィールドワークをしているせいかどうかはわかりませんが(というか、そういうことにしておきたい)、4月以降、家の体重計で体重が2~3kg、みるみるうちに減りました。

健康診断の前々日、前日も降雨後の増水気味の川で電気ショッカー、健康診断に備えて前日は調査後の至福の一杯をぐっと我慢し、オールフリーでした。

結果は昨年比で、体重1.5kg減、身長0.8cm減(??)、中性脂肪は半分以下に!!

で、医師の意見は、昨年が「通常勤務可能」、今年は「就業制限無し」!この差はいったい何なのでしょうね?まあ、たしかに夜通しのサンプリングを二日連続とかでやったんですが。。。

2016年6月29日水曜日

ネーミング

斜里川へ調査に行ったついでに「さくらの滝」へ寄ってみました。「さくらの滝」と聞くとなにかこう、川に浮かぶ桜の花びらが滝つぼに落ちる様子を想像する人が多いのではないでしょうか。あるいは、滝つぼいっぱいに浮かぶ花びらとか???

でも、実際はこんな感じ。

真ん中に見える黒いぽっちんは滝を上ろうと飛び跳ねるサクラマス(素人カメラマンがiphoneで撮ったってこの程度・・・)。そう、さくらというのはサクラマスのこと。「ますの滝」とした方が誤解は少なそうですが、「さくらの滝」の方がネーミングセンスはよいなあ、と思いました。


2016年5月31日火曜日

論文の紹介

責任著者を務めた下記の論文がonline firstで公開されました。

高橋悟・長谷川功・伊藤洋満・伴真俊・宮内康行. online first.
温度・餌環境が異なる河川に放流されたサケ稚魚の成長比較.日本水産学会誌

放流されたサケ稚魚は河川の水温が高い方が高成長を示す、ということを示しました。

楽して書いた論文なんて一つもないのですが、この論文も苦労しました。ただ、論文作成の過程で、放流事業のことをよく勉強できたし、共著者の皆さんと色々と議論できたのはとても有意義でした。

思い出深い一本となりそうです。ぜひ、ご笑覧ください。

2016年5月23日月曜日

日帰り出張

調査で日帰り出張というのはよくあることなのですが、今日は初めて日帰りで東京出張をしました。起床はいつも通りで、9:30の便に乗り、新橋のランチ営業している居酒屋で昼飯を食い、いっぱしのサラリーマンぶりました。

で、午後は会議室に缶詰でした。活発な議論が交わされ、有意義だったんですが、暑かったです。。。晩のニュースでは東京30度越えと報道していました。

5時に会議室の入っているビルを出て、19:00の便で北海道へ。家に着いたのは22:00。

ちょっと帰りは遅いけど、一日中ショッカー背負ってヘロヘロになって、車を運転して帰ってくるよりかは断然、楽ですね。飛行機では眠たければ寝てりゃいいんだし。

まあ、好きこのんで日帰りで東京へ行こうとは思いませんが(笑)。

2016年4月16日土曜日

道北での調査

サケ科稚魚の形態について共同研究をする機会を頂き、今週1週間、道北に泊まり込んでサンプリング&データ取りをしてきました。



「あんたが来てから急に寒くなった」と言われたし、実際、道中は雪も降っていたのですが、こうやってミズバショウが咲き始めているのを見ると春を感じます。



川も雪代で増水はしているのですが、春の雰囲気。



林道を歩いていても気持ちいいです。これからどんどん森もにぎやかになっていくのでしょう。



とはいえ、そこは道北。上流域はまだまだ真冬でした。同じ日の、同じ流域の様子とは思えないですね。でも、こんな川でもサクラマスの稚魚が採れ、春を感じることができました。

2016年4月5日火曜日

科研費

科研費の審査結果の通知の仕方はどうにもはっきりせず(組織によって違うみたいですが)、やきもきさせられるのですが、今回は無事「基盤C」をゲットすることができました。5年間で予算を確保できたので、野生魚-放流魚、在来魚-外来魚の関係についてじっくりと研究に取り組みたいと思います。

そのためにはまず!メインのデスクトップPCを新しくしたいと思っています。一年位前からどうにも調子が悪くて。。。5年以上は使っているから、そろそろ換え時だと思っています。

2016年3月30日水曜日

出張続き

先週、今週と仙台&東京出張でした。仙台は一泊二日の強行でしたが(といいつつ、大した仕事はしてないんですが・・・)、東京は水産学会のために五日間いました。



天王洲アイルの東横インを取り損ねたので、今回は浜松町にホテルを確保。片道3kmを歩いて、正門から会場へ入りました。天王洲アイルからだと裏口から入るのでよく分からないんですが、正門は、学会会場!という雰囲気を出してます。ちなみに、会場~ホテルは結局行きも帰りも毎日歩きました。よい運動でした。



ソメイヨシノがちらほら咲いています。

自分の発表はサケの口頭発表とブラウントラウトのポスター発表の2題でした。サケは受理済み論文の宣伝を、ブラウントラウトの方も、ついでに最近の著作の宣伝をしてきました。データはいい加減パブリッシュしなければいけないんですが、ずいぶんと時間がかかってしまっています。。。

学会自体は、今回は新しい人との交流や(自分にとっては)目新しい発表が少なかったかな。他分野でおもしろそうなのがあまりなかったので、サケの話を中心に聞いて回って全体の動向をチェックしました。何回も学会に行っていると、たまにはそんなに成果が得られないこともあるでしょう。とはいえ、そのうちまた、参加してよかった、と思える学会もあるはず。



暖かかったので、滞在中にソメイヨシノも咲いてきました。花粉もだいぶん飛んでいるようで、目や鼻がだいぶんやられてきました。さっさと花粉のない北海道へ帰るとしよう。

2016年3月22日火曜日

論文の紹介

今日、論文が2本、web上で公開されました。

1) Koh Hasegawa. online first. The density dependent interspecific competition between nonnative salmonids, rainbow trout and brown trout. Environmental Biology of Fishes

自身のメインフィールドである千歳川水系では、生息する外来サケ科魚類がニジマスからブラウントラウトへ置き換わったのですが、そのことはHasegawa et al. (2014) Aquatic Invasionで記載しました。本論文では、置き換わりの一因として種間競争が考えられることを指摘しました。

外来種が在来種へ与える影響、というのは誰しもが思いつくところですが、外来種は別の外来種へも影響する、ということは意外と見落とされがちだと思っています。

2) 長谷川功.2016.外来サケ科魚類ニジマス・ブラウントラウトの定着メカニズムと在来生態系への影響.SALMON情報,10: 8-15.

以下からフリーでダウンロードできます。
http://salmon.fra.affrc.go.jp/kankobutu/srr/srr010_p08-15.pdf

厳密にいうと「論文」ではないかもしれませんが、所属機関が発行する機関誌にニジマス・ブラウントラウトの国内事情について解説文を執筆する機会を頂きました。外来サケ科魚類を取り巻く現状は、北海道と本州では大きく違います。その背景には、内水面漁協の有無、そもそものサケ科魚類の棲みやすさの違い(本州ではときに、イワナ・ヤマメは秘境の魚と称されるが、北海道ではごく普通にみられる)があると思うのですが、それらも含めて、自身の研究を中心に国内のニジマス・ブラウントラウトについてまとめてみました。

どちらもお時間許すときに、ぜひご笑覧下さい。

2016年3月3日木曜日

奇跡のプログラム

水産学会のプログラムが発表されました。水産学会は、ご丁寧に自分の講演時間をメールで教えてくれるのですが、膨大な講演数の中から、自分の発表時間や知人の名前、興味のありそうな講演を見つけ出すのも、結構楽しいものです。

今回、自分はサケ稚魚で口頭発表、ブラウントラウトでポスター発表と2つ申し込んだのですが、なんとどちらも初日に組み込まれていました。初日に自分の出番が終わる、というのはいいですよね。さっさとお役御免した後は、のんびりと学会を過ごすことができます。

どうも自分は、懇親会の翌朝の一番手とか、最終日の午後とか、プログラム運がないのですが、今回は奇跡的なプログラムです。と思っていたのですが、前回の魚類学会は初日の午前に発表でラッキー!みたいなことをこのブログに書いてますね。

何はともあれ、頑張って準備をしようと思います。

2016年2月3日水曜日

病は気から?

昨日、今日と夏冬年2回恒例の所内会議でした。
1日目は午後から、2日目の今日は朝から夕方までみっちりあれこれ報告があり、それについて質疑応答があるわけなのですが・・・。タイミング悪く風邪を引いてしまいました。とはいえ、熱はなく、鼻がグズグズするくらいでしたので、懇親会には参加しました(鮑を三つ(三切れじゃないよ)、平らげる)。鮑を欲張ったのが悪かったのか、夜寝る前にいよいよ熱っぽいので測ってみたら、ほれ見たことかといわんばかりに7度7分。でも、夜のうちにたっぷり寝汗をかいたので下がったかなと思ったけど、朝起きたらまだ7度ジャスト。これで休んでしまっては、自己管理不行き届きと非難の的だろうと頑張って出勤しました(インフルではなさそうだし)。まあ、会議なんて椅子に座っているだけだし、どうしてもダメそうなら、潔く謝って早引きさせてもらおうと思っていたのですが、体調はだんだん良くなり会議も全部出れて帰宅後熱を測ったら6度1分でした。「病は気から」ということわざを実感しました。